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それに反論しようとは思わない。
マダムのような人から見れば
どんな美人も
取るに足らない
ありふれた女になるだろうから。
『あのハルトが
若いだけのつまらない女と
結婚するとは思えない。
あなたは自分の
どこがハルトにふさわしいと思っているの?』
その問いかけに
私の頭は一瞬真っ白になった。
そこまで直接的に
マダムに問われるとは
予想していなかったのもある。
そしてその問いは
私がずっと
考え続けている
つまり答えがいまだに
見つかっていないものだったから。
黙り込んだ私に
マダムは呆れたように
シャンデリアの輝く
高い天井を仰いだ。
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