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結果、さっきの醜態だ。
温人さんに八つ当たりして
冷たく突き放した。
彼はただいつも通り
私を大切にしようとしてくれただけなのに。
その優しさも苦痛で
逃げてしまった。
温人さんはどう思っただろう。
腹が立っただろうか。
呆れただろうか。
失望しただろうか。
それとも
傷ついただろうか。
「何やってんだろ……」
キーボードを叩く手を止め、
肘をついて項垂れた。
温人さんを傷つけたいわけじゃない。
でもきっと、彼を傷つけられるのは
私だけだ。
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