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帰ろう。
唐突にそう思いいたり、
私はすぐさま立ち上がった。
温人さんと仲直りしたい。
そう望むのなら
残業なんてしている場合じゃない。
彼はずっと心配していた。
体調のこともだけれど
マダムとのことでも
もっと距離を置いていいと
他スタッフと分担すべきだと
何度もそう勧めてくれてくれていた。
少しでも早く帰り
温かい料理を作って
温人さんが帰ってくるのを待とう。
久しぶりにゆっくりと
一緒に食事をして
ゆっくりと一緒に
お風呂に入って
ゆっくりと一緒に
ベッドの上で語り合いたい。
だから、帰ろう。
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