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「俺だけの連ちゃんだったのになー」
「いいから、もう。お前も明日はあっちで飯食って来ればいいじゃん?みんな毎晩ゆんさんの店に集まってんだろ?」
「そう毎晩ではないけど」
ドラムのシンさんとギターのゆんさんが結婚し、オープンさせたライブバーはバンドメンバーや音楽仲間の集会場になっている。
「俺ばっかりにかまけてなくていいんだって」
「うーん……。じゃあ明日は別行動だけど、連ちゃん!!くれぐれも気をつけるんだよ!?」
「何を?」
「なるべく早目に帰って来て、日付が変わらないうちに寝るんだよ?アルコールは絶対飲んじゃダメ!!連ちゃん寝落ちしちゃうし」
「大丈夫だって!!俺だってもう大人だし」
「連ちゃん無自覚だろうけど本っ当危なっかしいんだって。俺何回連ちゃんを担いで帰ったか」
「大丈夫だってば……」
色々と身に覚えがある分強く言い返せない。
翌朝、まだ色々としゃべり続ける金太を追い出すように見送り、やっと一息つく。
夜には初めての友人と出かけるのだ。それだけで十分心は浮き足立った。
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