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「と言うわけで思いっきり子供扱いされてる俺」
日も暮れて数時間たった頃、鳩屋古書店のレジカウンター横で、俺は閉店作業中の鳩さんに不満をもらしていた。
「彼氏から見たら連太郎は大事な大事なお姫様に見えてるんだろうよ」
「姫じゃねぇし」
「怒るなよ。今日は好きなように羽伸ばしやいいじゃん、さて何食いに行く?」
「あー……、うーんと、ガッツリなんか、温かい物」
「幅広いな」
苦笑いする鳩さんに促され鳩屋を出る。戸締まりを確認して並んで歩き出す。金太も身長があるほうだと思っていたけれど鳩さんもなかなか細長い。
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