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「ねえねえ、君」
「えっ、ええ?俺?」
とっさの出来事に挙動不審になる。だって目の前に芸能人がいて、こっち向いてしゃべっているのだ。
「そうそう、君。君、すごく頑張ってたのに全然映れてなくて、いたたまれなくなって来ちゃったよ」
「その看板持って一緒に写真撮ろうよ。ブログに載せたげるから」
「マジですか……!?」
イソフラボンに挟まれて看板を持ち直す。野次馬の皆さんから黄色い悲鳴が上がった。
俺は人気アイドルのブログに載るとどういう事になるか予想もせずに、この時は純粋に喜んでしまったんだ。頑張って良かったー、なんて。
そして後悔する事になる。
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