路地裏の喫茶店

13/16
前へ
/16ページ
次へ
それは、中学二年生の時。 いつものように優子ちゃんと、この店に来る約束をした。 その時、明香里という子も行きたいというので、三人で来た事があった。 彼女もこの店が気に入ったようで、一人でも来るようになっていた。 しかし、ある日突然に彼女は行方不明になった。 両親は警察に捜索願を出したけど、未だに見つかっていない。 ある時、私は一人でこの店に来て、いつものようにミルクティーを飲んでいた。 そして、今日と同じくトイレに行った後、この部屋にたどり着いた。 あの時、この椅子に座っていたのは、まさしく明香里ちゃんだった。 彼女は目隠しされながら、ヨダレを垂らし笑っていた。 私は彼女の手を取って、逃げようとしたその時……。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加