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そう呟くと、キツネ目のマスターは私の方に顔をぐっと寄せた。
「うちのミルクティー、美味しかったでしょ? この店の飲み物は、私が育てた茶葉の他に、美味しくなるおまじないがかけられている。それは何だかわかりますか?」
「そんなのわかるわけ……」
「若き子の髄液ですよ」
キツネ目のマスターはそう言って、いやらしそうに笑った。
「うそ……」
「髄液の抽出には苦労します。ですが、何処にもない唯一のものを作るには致し方ないのです。美咲さんも私のミルクティー、大好きでしょう?」
それを聞いた私は一気に気分が悪くなり、その場で嘔吐した。
そして、そのまま意識を失ってしまった。
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