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「で、ご飯なんだけど、基本朝晩2回。主食はペレットじゃなくて牧草の方。主にイネ科のチモシー。あとマメ科のアルファルファも少しあげて。チモシーは食べ放題でいいから」
「アルファルファの方が高カロリーなんでしたっけ」
「そう。アルファルファは蛋白質とカルシウムが豊富で、チモシーは食物繊維が豊富でヘルシー。アルファルファだけあげても若いうちは問題ないといえばないんだけど、嗜好性が高い。そうすると他のもの食べなくなったりする」
「なるほど。割合ですが――」
晴の目が紙面を離れ、真澄の足元に向けられた。真澄の膝と目と鼻の先にステラがいた。
ステラはおそるおそる1歩踏み出し、真澄の膝をツンツンと鼻で押す。
「……これは?」
「真澄に興味が出てきたみたい。でも、まだ触らないでね」
「わかりました」
ステラはすんすんと真澄の匂いをかぎ、ぴょこぴょこと真澄の周り歩き、後ろ脚で立ち上がっては見聞する。
「可愛いですね、凄まじく」
「でしょ~? うさぎはみんな可愛いけど、うちの子は特にものすごく特別に、奇跡じゃないかってくらい可愛い」
「それ親バカが必ず言う典型的なセリフですが、俺も同意見です。モフりたい」
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