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第1章 出会いと取引
「君…君…起きなさい。」
私は死んだはずだ。
しかし、何処からか聞こえる声に、
面倒ながらも目を覚ました。
「貴方誰。」
寝起きが悪いのはいつもの事。
掠れた声で返事をしつつ、睨みながら起き上がる。
すると目に入ったのは、
絹のような美しい銀髪を後ろに結び、
アーモンド型の美しい紫の瞳を持つ男が立っていた
男は私が起き上がったのを確認し、話し始める。
「私は生命の管理者。命理です。」
「命の管理者?ふざけているの?」
確かにこの場所は、
真っ白過ぎて違和感を感じるほどだし、
命理とやらの雰囲気も常人離れしているが、
神の類をあまり信じない私からすると、
どうも胡散臭かった。
「ふざけてなどいません。貴方には非常に申し訳ないのですが、私の不手際で、寿命前に死なせてしまいました。」
そんな感情はいざ知らず、命理は、私の質問に答え
更に衝撃の事実を告白する。
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