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次に得たのは勇気。
人に合わせる生はもう嫌だ。
自分は自分の道を歩きたい。
排斥され迫害され様とも、オレはオレの生を貫く。
孤独に慄く心を奮い立たせ、恐怖に震える体を抑えつける。
その勇気は、俺を人にしてくれた。
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この監獄を壊す為、既知なる世界を脱する為。オレの挑戦は始まった。諦めないと決めた途端、世界は広くなった様に見える。これまで貯め込んだ知識を十全に扱い、更に未だ知らぬ知識を探し始めた。
「一度目」は何もできずに終わった。「十度目」は微かな手掛かりを得たかもしれない。「百度目」は手掛かりを確かな物とした。
幾度となく折れそうになった。人は一人では生きられないと良く言ったもので、繰り返す生の中で一人取り残された様な孤独感がオレを襲った。それは既知感よりも重くオレに伸しかかり、絶望の海に何度も何度も沈みそうになった。
そこで沈んでしまえば楽だったのだろうが、沈もうとする度にオレを引き揚げる誰かの手があったのだ。その誰かは両親であったり、親友だったり、恋人だったりと千差万別であった。しかし、皆が皆口をそろえて言うのだ。
「諦めないで。」と。
沈下と浮上を繰り返し、オレが最後に辿り着けたのは酷くふざけたオカルトの話だった。
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