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「そうかい、私もおばあさんに会いに行きたくなったぞ。私はこっちのつまらない道から、お前さんはそっちのキュウリの畑がたくさんある道から行くといい。」
言うなり狼は近道を全速力でかけて行きました。
さんずきんは、遠まわりのほうの道をちょうちょを追いかけたり、実ったキュウリをうっとり眺めたり、遊びながら行きました。
狼は、おばあさんの家にさっさと着いて、
どかどか戸を叩き「さんずきん也」と作り声で言って家に入ると、
修羅おばあさんに飛びかかり、たちまち食べてしまいました。
少し後に さんずきんが来て、戸を優しくとんとんとノックします。
「どなたかね?」という声を聞いて、
さんずきんは、少しおかしいとは思いました。
が、おばあさんが喉を患っているのだろうと思い、
修羅王丸お母さんの言いつけどおり、
戸の前で、
「アルジ シヨウチウ ジヤーキー チーズおかき わさムーチヨ モツテキタ。
”カゼ ナオシテ カラ ミナデ エンカイ シマセウ ” イイツカツタ。
アイ カツテナガラ ハセサンジタ アガラセテモラウ。カシコミ カシコミ」
と言って、家に入りました。
狼は、ベッドで布団にまるまったまま、
「それを置いて、こっちへ来ておばあちゃんとお休み」
と言いましたので、
さんずきんは服を脱ぎ、ベッドに入ろうとしますが、
おばあさんの姿を見てとても驚きます。
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