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「1食分でいいよ、でも蜂蜜は有るだけかけて。」 甘党だね。 この世界の男の人は結構甘い物が好きみたいだ。 ケーキとか男の人も良く頼んでるし。 ディールさんは得意じゃ無いみたいだけど。 ホットケーキはベーキングパウダーが無いのでメレンゲを作ってふわふわ感を出して焼く。 私はコッチの方が好き。 どっちかと言うとケーキに近い。 それに蜂蜜とバターをたっぷり、ああ、最後の蜂蜜、紅茶に入れて飲もうと思ってたのに。 ちょっと残念。 「ホットケーキお待たせしました。」 ギルバートさんが持っていくとイケメンの顔が輝く。 「おお~、美味そう!」 嬉しそうにナイフとフォークをホットケーキに近づけたその時。 「ガシャーン!」 大きな音と共にイケメンさんの横の窓が割れた。 「きゃっ!」 散らばるガラス、床には大きな石。 誰かが石を投げ込んだんだ。 酷い、誰がこんな事を。 悔しいのと悲しいので泣きそう。 あっ、お客さん! 怪我をしたかもしれない。 慌ててイケメンさんに近づくと、パッと見血は出ていないがナイフとフォークを持ったまま俯いている。 「大丈夫ですか!どこか怪我とかしてませんか?」 ガラスを被ったらしく細かい物から手のひらぐらいの物までいっぱい回りに散らばっている。 ホットケーキもガラスまみれ。 動かないイケメンさんが心配になって肩に触れようとした時、嫌な声が聞こえた。 「おやおや、大変な事になっていますなぁ。お怪我などは大丈夫ですかな。」 ニヤけた顔で立っている国営ギルドのキツネ男。
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