第2章 二人の決意

22/22
前へ
/167ページ
次へ
「ルーク、明日からオフィーリア嬢とくるように。……服は後ほど用意させておく。あと、その書類を片付けておけ」 「かしこまりました、ルシアン殿下」  ガチャリとドアノブを捻る音が聞こえ、慌ててオフィーリアはルシアンの背に言葉を投げる。 「あの、ルシアン殿下! その、本当になにからなにまでありがとうございます。お礼をお伝えするのが遅くなってしまい、大変申し訳ございません」 「気にしなくていい。……あなたには明日から付き人として働いてもらうことになるし、もはや無償ではなくなる」  そういったルシアンが、穏やかな笑みを湛えたということが空気から伝わった。
/167ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4320人が本棚に入れています
本棚に追加