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「ルーク、明日からオフィーリア嬢とくるように。……服は後ほど用意させておく。あと、その書類を片付けておけ」
「かしこまりました、ルシアン殿下」
ガチャリとドアノブを捻る音が聞こえ、慌ててオフィーリアはルシアンの背に言葉を投げる。
「あの、ルシアン殿下! その、本当になにからなにまでありがとうございます。お礼をお伝えするのが遅くなってしまい、大変申し訳ございません」
「気にしなくていい。……あなたには明日から付き人として働いてもらうことになるし、もはや無償ではなくなる」
そういったルシアンが、穏やかな笑みを湛えたということが空気から伝わった。
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