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私はいつもの通りに彼女の待ち合わせに歩いていた。やはりそこには彼女の姿はないのだろう。そう思い、真っ直ぐ歩いて行く。すると見覚えのある姿が私と歩くタイミングで現れる。
「あっ……」
「あっ……」
私たちはそれに気が付き、同じ言葉を発して目を合わせる。そこには葉月奏が二本足で普通に歩いていた。
「なんで?」
「どういうわけかね。これが病院の私の寝ていた布団に乗っかったら全て快調になったの。動かないと思ってた体もこんなに動ける」
彼女は昨日私が飛ばした葉っぱを持って体を自由自在に動かしている。
「ごめん、全て彼から聞いた。私の勘違いでごめんなさい」と私は言った。
「こっちこそごめんね。ちゃんと伝えればよかった」と彼女は言う。
こんな夢の叶え方のおかげでお互い仲直りの握手を交わすことができたのだ。
そして私と彼女は学校に向かった。何も変哲もない学校生活を迎えるのだった。
-完-
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