小さな駅の恋物語

4/4
前へ
/4ページ
次へ
ー2年後ー 今日は卒業式の日だ 3年間通った学校ともお別れ、そしてこの南海電車ともお別れだ 卒業式はいつもより遅い9時から始まる なのでいつもより遅い電車で学校に行くことにした 2年生の時から携帯の持ち込みが許可されたので、私は毎日のように駅のホームで音楽を聴いている イヤホンを耳に入れ、再生ボタンを押すと軽快に音楽が流れ出した と思ったら耳からイヤホンが消えていた 後ろを振り向くと彼の姿があった もちろん私の好きだった彼 彼は走って来たのか、息を荒げていた 「ふっ…冬野が見えてっ…そんで…」 私のために走って来てくれたのか もう…なんだか… 「好きだなぁ」 「え?」 「え…今私声に出して…?」 「好きって、俺の事?」 私は恥ずかしくなって顔を真っ赤にして頷いた 「俺も!好きだ!」 彼は太陽のような笑顔で最そう言った 南海電車は何百、何千もの恋、愛を生み出しているはずです。 このお話はその中の一つの恋 あなたはまたこの電車の恋や愛を見つけることになるでしょう…
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加