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ー2年後ー
今日は卒業式の日だ
3年間通った学校ともお別れ、そしてこの南海電車ともお別れだ
卒業式はいつもより遅い9時から始まる
なのでいつもより遅い電車で学校に行くことにした
2年生の時から携帯の持ち込みが許可されたので、私は毎日のように駅のホームで音楽を聴いている
イヤホンを耳に入れ、再生ボタンを押すと軽快に音楽が流れ出した
と思ったら耳からイヤホンが消えていた
後ろを振り向くと彼の姿があった
もちろん私の好きだった彼
彼は走って来たのか、息を荒げていた
「ふっ…冬野が見えてっ…そんで…」
私のために走って来てくれたのか
もう…なんだか…
「好きだなぁ」
「え?」
「え…今私声に出して…?」
「好きって、俺の事?」
私は恥ずかしくなって顔を真っ赤にして頷いた
「俺も!好きだ!」
彼は太陽のような笑顔で最そう言った
南海電車は何百、何千もの恋、愛を生み出しているはずです。
このお話はその中の一つの恋
あなたはまたこの電車の恋や愛を見つけることになるでしょう…
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