4人が本棚に入れています
本棚に追加
「....zzz」
(多摩のやつ俺より先に眠りやがった!)
多摩を背後から抱き締め、ほぼ密着しながら多摩のお腹の下を触ってる状態なのだが、多摩はスヤスヤと眠ってしまった。
なんせ奥多摩から清明の住むマンションまでは約40キロあり、その距離を二日間マラソンしているのでさすがの多摩もちょっと疲れているので仕方ない。
何故二人が密着して寝ているか一応解説すると清明の右手に宿る多摩の妖気のチャージだ。
問題点があるとするなら、玉藻からは多摩は教えられた体勢で清明と寝てこいと教えられただけで、寝る意味や一緒に寝たらどうなるか等は一切教えられていない。
身内からの支援禁止事項の意味合いもあるが、大半は玉藻のイタズラ心だ。
それでもし多摩が清明から寵愛を受けた(俗な言い方をするとアレ)としても、むしろ好都合だと思っている。
元来妖怪は孤独な存在なので友情や愛情などの陽の感情にとても飢えている。
妖怪の力は思いの力(例えば憎しみ、怨みの負の感情も含め)に比例する。
そして妖怪が一番力を発揮しやすいのは愛情なのだ。
例えば、物語や伝記や漫画や小説等で人間に愛された又は夫婦になった妖怪は大体強い。
つまり妖怪とは心から産まれた生物と言えるのだ。
さて、ここで一番困っているのは清明である。
目の前にさぁ手を出して下さいと言わんばかりに無防備で密着しながら寝ている女の子がいる。
その気になれば薄い本(同人誌)の展開だ。
だが清明の心境を箇条書きに説明すると....
・眠い
・夢魔を解決しない限り安心できない
・目の前の女の子は人間じゃない発言の電波女
・って言うか未成年
・奇抜気味なギャルファッション
・グイグイ迫ってくる女の子は苦手
・このまま多摩とエッチな関係になると一生涯付きまとわれそうだ
・そもそもエッチの最中に夢魔とやらが襲って来たら最悪だ
それらの理性が今の情況を形成している。
最初のコメントを投稿しよう!