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「5枚?! うーん。微妙なラインだな……もう1枚くらい増やして……そうすれば1、2日は早く済むはず……うーん」
「その微妙なラインくらいで我慢しておこう。解ってるだろう? 僕達の能力には『限り』があって、万能じゃないんだからさ」
「ああ、解ってるさ。うん、そうだな。それが限度だよな。今日は5枚で我慢しておくよ……」
マークの提示したノルマにケイは少々悩んだが、『自分達の能力』を鑑みてそれを呑む事にした。
ではここで俺、ケイが俺達の『能力』について解説させてもらうとしよう。
俺達はある『特殊機関』に所属するエージェントだったりする。
その機関は、依頼主からオーダーをもらって俺達エージェントに『仕事』を振り分けている。
そこでだ。
俺達が一体どんな『仕事』をしているかというと――。
オーダーの対象者の『記憶の書き換え』をするのが仕事だ。
殺しはしない。あくまで記憶の書き換えだ。
でもオーダーとやりようによっては殺しに近い事は出来なくも無いけど。
しかし俺達の能力は特殊で、基本的には1人では出来ず、必ず2人で行われる。
その理由は前述の『記憶の書き換え』という部分がキーポイントになっている。
『記憶の書き換え』の時に担う役割分担があるからだ。
役割分担自体は実にシンプル。
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