姉の死

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姉の死

縷々夢十六夜の通夜は自宅近くで行われ、次の日には葬儀と火葬が行われることになっていた。 通夜には十六夜の通っていた大学の関係者、友人からバイト先の同僚まで、様々な人達が焼香に来た。 知らない顔を幾つも見ながらお辞儀をするのに、妹の三夜(みや)は精神的に疲弊していた。 (夢で見た光景を現実で繰り返すなんて。あれは予知夢だったのかな) まだ高校生の三夜は肉体的な疲労はないが、二度目の通夜に出席している気がしていた。 夢での予行演習のときか、姉の死に直面したときに流したせいか、もう涙は出なかった。 (それか、妙に遺影がモデルの写真みたいだからかな) 姉の十六夜の写真は三夜が選んだ。 この黒のワンピースドレスを着た姉が、とても大人びていて一番綺麗だと思ったからだった。
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