あめ玉

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タクシーをおりると、お店の前でした。 たぬきの耳をつけた店員さんが待っている。 「いらっしゃいませニョロ」 女将さんは笑って言いました。 「ホホホ。ヘビ柄のお着物、珍しいわ。素敵どす」 「ありがとうニョロ」 舞妓はんが言いました。 「ハロウィンパーティーみたい。カワイイどす」 「ハロパニョロ」と言って、お店の扉をあけました。 「ギャオス!」 大将は大きな声で言いました。 「いらっしゃいギャオス!」 大将は信楽焼のたぬきに似ていて耳をつけています。 頭に、ねじりはちまきをしている大将は笑って言いました。 「わっはは。お席にお座りくださいギャオス」 女将さんと舞妓はんは会釈して席に座りました。 「おおきに。すき焼きをいただきに参りました」 「おおきに。ギャオスって何の意味どす?」 舞妓はんが店員さんに聞きます。 店員さんは小さな声で言いました。 「たぶん、ませニョロ。やあ!ニョロかも……」
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