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「初めてうちに瑠衣様が飛び込んできたあの日、実は私、見ていたのよ。だからあの時の会話、ぜぇ~んぶ聞かせてもらった。三日間のパーティは瑠依様にとっては無意味なことで、パーティを抜けてでもあなたに会いに来るって言っていたことも全部ね。」
「そん...な...。」
喉が、急に締め付けられるように苦しくなって、上手く声が出ない。
「どうしてあなたみたいな薄汚い女に、瑠依様みたいな素敵な方が興味を示すのか、不思議でしょうがなくって、人を雇って色々と調べさせてもらったわ。そしたらと~ってもいいことを聞いちゃったのよ。」
上機嫌でそう話す優利愛お姉様は、私の前に一本のボールペンを突き出してきた。
「...何ですか?...これは.....。」
「ボールペンじゃないのよ。これは、こうやって使うの。」
カチッと、ペンをノックすると先端に赤いランプが灯り、くぐもった音で、二人の男性の声が聞こえた。
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