第四章 偽りのプリンセス

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男に組み敷かれている私を、百合子様は恍惚の表情で見ている。 「助けて!助けて!お母様ぁっ!!」 男の長い舌が、ねっとりと鎖骨に這ってくる。 「ひっ.....!いやっ!!」 「あぁ、こんなに素敵なショーを見れないなんて残念だわぁ。 パーティに遅れちゃう!...せっかく王子様が延期してまで用意してくれたパーティだもの。プリンセスを娘に持つこの私が行かないなんて、シラケちゃうでしょ?」 じゃあね~。っと、百合子様は、泣き叫ぶ私に軽く手を振ってドアを閉めた。 『 後始末を忘れないでね。』 と、ドアを閉める直前に吐き捨てていった言葉が、耳鳴りのように響いている。
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