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男に組み敷かれている私を、百合子様は恍惚の表情で見ている。
「助けて!助けて!お母様ぁっ!!」
男の長い舌が、ねっとりと鎖骨に這ってくる。
「ひっ.....!いやっ!!」
「あぁ、こんなに素敵なショーを見れないなんて残念だわぁ。
パーティに遅れちゃう!...せっかく王子様が延期してまで用意してくれたパーティだもの。プリンセスを娘に持つこの私が行かないなんて、シラケちゃうでしょ?」
じゃあね~。っと、百合子様は、泣き叫ぶ私に軽く手を振ってドアを閉めた。
『 後始末を忘れないでね。』
と、ドアを閉める直前に吐き捨てていった言葉が、耳鳴りのように響いている。
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