第五章 パーティの風景

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「さて...どうしたもんか...」 賑やかな会場を、なるべく目立たないように歩きながら、あちこちに視線を飛ばす。 どうやらまだ彼女たちが来る気配は無いらしい。 ふと、左手の腕時計に視線を落とす。 夜の七時を半分少し過ぎたところとなれば、パーティが始まってからはもう一時間になろうという頃だ。 「...そろそろかな?」 ちょうど入口の扉に目を向けた時、その重たいドアが開かれた。 遅れながら登場したその人の姿に、会場の皆が息を飲んだ。 しん...と、張り詰めた空気の中を、一歩、一歩、その人はこちらへ近付いてきた。 まるで絵本の中のシンデレラさながらの淡いブルーのドレス。 生まれてこのかた、陽に当たったことがないかのような白く透き通るような肌。 白に近いプラチナブロンドの髪を靡かせながら歩くその姿は、完璧なプリンセスの歩みだった。 皆が、彼女に見とれている。
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