第七章 魔女の呪い

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「とりあえず、あと十分だけ彼女と二人の時間が欲しい」 部屋に入るなり、ルイは櫻井さんへ向けてそう言った。 「りょーかい。じゃあ、十分したらホールの入口で入れ替わろう。」 櫻井さんはそれだけを告げると、一度だけ姿見で自分の変装をチェックして、ホールへ向けて部屋を後にした。 「・・・櫻井さんってすごいのね」 櫻井さんは、たった一度の会話で、全てを理解したようだった。 彼の、足早に遠ざかっていく足音を見送りながら、私が思わず感嘆の声を上げると、ルイが得意げな声で 「あぁ、本当に頼りになるやつだよ。リュウは僕の右腕であり、親友なんだ。」 と、本棚を探りながら言った。 「あった!これだっ!」 一冊の本を抜き取ると、急に空気が埃っぽくなったような気がして、二人して咳き込んでしまった。 「ごめん。随分と古いものだから」 「ううん。いいのよ。・・・それより、これは・・・」
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