誕生

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 赤ん坊を渡され、清明は慌てた。それを見て、永凛が笑う。その笑顔が、きらきらと輝いて見えた。  清明は目を細め、再び唇を近づける。今度は避けられなかった。重なった唇は暖かい。永凛はこちらを見つめ、ふ、と瞳を緩める。 「おかえり、清明」 「ただいま、永凛」  映清がへくし、とくしゃみをした。清明と永凛は、それを見て微笑んだ。
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