遊戯

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遊戯

 永凛は、清明について歩いていく。たどり着いたのは、だだ広い部屋だった。 「遊戯室だ」  部屋には大きな寝台と、張り型が並べられた棚が置かれていた。手すりに枷がついた椅子もある。一体なんの遊戯なのか。聞きたくもない。 「清明さま!」  清明が部屋に入ると、その場にいた三人が、ぱっと顔を赤らめた。彼らは清明に近づいていき、思い思いにしなだれかかる。永凛は内心うげっ、と思う。男のくせに、男に媚びを売るなんて。 (つーかやっぱりこいつ、男が好きなんだな)  べつに人の趣味にけちはつけないが、巻き込むなと思う。  永凛は、特に嬉しくもなさそうな清明を見た。愛人たちはみな雰囲気の違う美青年だった。ただ顔のよさで集めたのだろうか。いずれにしろ、永凛とは比べ物にならないくらいの美形だ。 「清明さま、今晩は私を抱いてください」 「バカを言うな、俺だ」 「僕としてください、清明さま」  清明は冷たい顔で愛人たちをあしらい、 「みなに紹介する。新しいオメガだ」  と言った。つまり、彼らもオメガってわけか。清明は永凛の肩をぐい、と抱き寄せる。首筋についた噛み跡へ唇を寄せ、 「彼は永凛。私の番いだ」  愛人たちが息を飲んだ。     
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