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私と葵、そしてほのかの3人で片付けが始まる。ほのかはステッキの胴体をおもちゃ箱にしまいに行った。
「あら?」
「あれ?」
キラキラの破片を拾っている途中、私と葵は同時に声を挙げた。
「どうしたの?」
「いや、葵こそどうしたんだ?」
葵の問いかけに私が訊き返すと、葵は1つの破片を見せてきた。キラキラした面の裏、そこには「s」の文字が書かれていた。
「なるほど。実はこっちもだ」
私は葵に「i」の文字が書かれた破片を見せる。
「何なのかしらね、これ」
私は葵からの問いかけにしばし考え込んだ。
七色に光り、d、c、s、iの文字、
「このiの文字、どこかで見たことない?何て言うか、独特な文字よね。外枠をかたどったデザインというか……」
葵がそう言う。
「なるほど!そうか!」
「あなた、分かったの?」
「ああ。次あの店に行ったとき確かめてみるよ」
葵がモヤモヤした表情をする中、私は脳内で優越感を思いっきり味わった。
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