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番外編
「……ん…ぁ…ぁ……」
広信が俺の足を抱えながら腰を押し付けてくる。
いつもはぼーっとしてるくせに、こういう時だけは俺に何もさせない。
俺は新しく引っ越してきた家のベッドの上で、腰の下にクッションを入れて、広信に向かって足を開いていた。
マンションを買って一緒に住むようになってから、お互いの家を行き来していた頃のようにしょっちゅうするようになってしまった。
ポテは今、部屋の一角にある自分の陣地で丸くなって新しいぬいぐるみと一緒に眠っている。
小さな寝息が体を揺らし、とてもかわいい。
「……ぁ…ん…ん…もっ……」
思わずシーツを掴んだ。
どうしていつもはのんびりしているこいつが、こんな時だけこんなに攻撃的になるのか。目の前にある広信の腰の動きに釘付けになった。俺の中を抉るように広信の大きな体が腰を振っている。
「……あっ…あっ…あっ…あっ…もっ…だめっ…だめっ……」
俺が首を仰け反らせると広信が前に倒れ、俺にキスをした。
いつもはお人好しそうな優しげな顔をしているくせに、こういうときだけ広信の顔は男臭くなる。
俺はそれが好き過ぎてキスをしながら抱き付いた。
腰の下からクッションが抜かれ、広信も俺を抱きしめた。
「……んっ…んっ…んっ…んっ…んっ……」
口の中も体の中も支配されて、広信の大きな体に抱きしめられながら腰を使われ、俺は悶えた。
「……んンんンんンんんんんんんっ……!」
広信の背中に爪を立てながら達した。
荒い息をしながら脱力すると広信が体を離し、俺の腰を掴みながらまた腰を動かす。
眉間にしわが寄っている。広信ももう限界みたいだ……。
「……広信……」
広信が腰を振りながら返事をした。
「……ん? ……」
「……俺、絶対にお前と別れないからな……」
俺の腰を掴む手にさらに力が入り、腰が強く押し付けられ、顔をしかめた広信の体がわずかに震えた。
「…………っ」
俺の中で達した広信の腰を撫でると、広信はまだ男臭さを残した顔でキスをしてくれ、俺の前髪をかき上げた。
「……わかってるんだぞ。俺とポテでお前を見張ってやるからな」
「はぁ⁉ どういう意味⁉」
意味がわからず驚くと、広信はニヤリと笑った。
おわり
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