未来は必然

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「え! 恥ずかしいのでやめてください」  メイナが両手を顔の前でぶんぶん振って拒否するが、奏音はそれには応じない。 「じゃあ、あたしからね。最初は、わっくんに彼女ができたって聞いてびっくりしたし、色々起こってパニックだったけど、メイナちゃんに会えて楽しかったよ。この日々は忘れないよ。ありがとう。じゃあ次はりんちゃん!」  いきなり指名されたりんが、あたふたしながら立った。 「え、指名制なの? まだまとまってないんだけど……。えーと。メイナちゃんが来てくれて、こんなに学校に友達が出来て、同じ委員長の留くんともこうして話せるようになって、本当に現実なのかな、って不安になるときもあるけど、どうしても耐えられない時には『ループ』がある! って思えるようになったのは、本当にメイナちゃんのおかげです。今まで何もないのに泣きたくなったり、胸が痛かったりしたのは、きっと能力のせいなんだって思えたらほっとした。メイナちゃんが教えてくれなかったら絶対不安なままだった。感謝します。……うーん。まとまらないのでこの辺で。次は先輩でお願いします」 「わたしね。分かったわ。ちょっと時間頂戴ね」  結里が、グラスのお茶を一口飲んでから立ち上がって、話し始めた。
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