エピローグ

4/5
前へ
/132ページ
次へ
「もう! あたしたちがこんなに変わってるんだし、分からないよ。メイナちゃん、あたし奏音。覚えてる? もう昔すぎて忘れちゃったかな?」  そう言われてじっと見てみると、土岐亘を中心に、奏音、結里、りん、留が並んでいた。 「昔、というか今帰ってきたばかりなので、みなさんの変わりようについていけませんでした」  メイナは正直に答える。 「ほら、留。先にあいさつしてから来た方がよかったろう?」 「そうは言われても、まだその技術はできてないよ」  つい先ほどまで見ていたやりとりが、老人二人によって行われている。それがとてもおかしい。 「あ、メイナちゃんが笑ってる」 「そうね」  りんの言葉に、結里が同調する。 「どうしてここに来られたんですか?」  留にメイナが問いかける。 「前に言われた通り、すごく考えたんだ。そして、時間軸を超える方法にたどり着いた。それだけさ」 「なあにかっこつけちゃってんの?」  奏音が留を小突く。留がよろめいて、亘が支える。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加