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「もう! あたしたちがこんなに変わってるんだし、分からないよ。メイナちゃん、あたし奏音。覚えてる? もう昔すぎて忘れちゃったかな?」
そう言われてじっと見てみると、土岐亘を中心に、奏音、結里、りん、留が並んでいた。
「昔、というか今帰ってきたばかりなので、みなさんの変わりようについていけませんでした」
メイナは正直に答える。
「ほら、留。先にあいさつしてから来た方がよかったろう?」
「そうは言われても、まだその技術はできてないよ」
つい先ほどまで見ていたやりとりが、老人二人によって行われている。それがとてもおかしい。
「あ、メイナちゃんが笑ってる」
「そうね」
りんの言葉に、結里が同調する。
「どうしてここに来られたんですか?」
留にメイナが問いかける。
「前に言われた通り、すごく考えたんだ。そして、時間軸を超える方法にたどり着いた。それだけさ」
「なあにかっこつけちゃってんの?」
奏音が留を小突く。留がよろめいて、亘が支える。
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