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何も変わらない。
未来や過去が変わっても、変わらないものがある。
メイナはぐっと拳を握りしめる。
「今度は私が会いに行きます。過去の貴方たちに。……約束、ですから」
亘が、おう、と言って笑った。
遠巻きに見ていたメイナの両親が、顔を見合わせている。
それを見つけたメイナが、母親に向かって声をかける。
「せっかく来ていただいたので、是非寄って行ってください。お母さん、お茶お願い」
「お、メイナのタメ口初めて聞いた!」
「貴重だな」
「親には普通なんだねえ」
時は流れていくが、変わらないものはある。
そう確信したメイナの口元には、微笑みが浮かんでいた。
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