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実はとっても良い洋服屋さんがあるんだ!」
兎頭の執事さんは私の話を聞いてくれず、私の手を引いて行く。
最初に立ち寄ったのは、訳の分からない文字の看板が掲げられたお店。そこでお着替えらしい。
着せられたのは可愛らしい、まるで童話の中の女の子の様な服。
「僕の見立てに狂いは無かった!
ああ可愛らしい!最高だ!」
「…あ、ありがとう、兎さん」
兎頭の執事さんは諸手を上げ喜んでくれたから。
それが気恥ずかしくて、嬉しくて。
照れてしまうけど、思わず頬が緩んでしまう。
「さぁ行こう!アリス!」
考える間も無く、兎頭の執事さんは私の手を引いて歩き出す。
…それから私と兎頭の執事さんは、沢山のアトラクションに行った。
コーヒーカップで兎頭の執事さんがハンドルを全力で回して。
メリーゴーランドで兎頭の執事さんが馬から落ちて。
ジェットコースターで兎頭の執事さんがジェットコースターから落ちて。
ソフトクリームを兎頭の執事さんが落として。
ヒーローショーに兎頭の執事さんが乱入して。
アスレチックで兎頭の執事さんが迷子になって。
迷路でも兎頭の執事さんが迷子になって。
お化け屋敷では兎頭の執事さんがお化けを殴り倒して。
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