一番後ろの景色

私の夢を叶えるにはこれしかない！！

“協力”

無謀なことだとは分かっていた。
でも私は自分の夢を、どうしても叶えたかった。
だから私は、下げたくもない頭を木下君に下げた。

「お願いします！私の夢を叶えるためには木下君の協力が必要なんです！」
「そんなことしたら、お前、笑い者になるぞ。お前だけじゃない俺だって・・・」
「分かってる！だけど、どうしても、この夢だけは叶えたいの！」
「夢を諦めようと思ったことないのかよ」
「あるわ！何度も何度も諦めようと思った・・・けど諦められなくて・・・」

頭を下げ続ける私の耳に、木下君の迷惑そうな声が聞こえた。

「そんなこと言われてもなぁ・・・」

やっぱりダメか・・・私はガッカリして、その場に座り込もうとした時、木下君からため息まじりのありがたい声が聞こえた。

「分かったよ。協力してやるよ」
「ありがとうございます！」

私はその場に座り込むことをやめ、その場に土下座して木下君にお礼を言った。

「土下座なんかすんなよ！俺が強要したと思われるだろうが！」

木下君の怒りの声に私は立ち上がった。