同人野郎のデイドリーム編

5/9
前へ
/9ページ
次へ
「なにせ、時間短縮のため、イラストの肌色露出を極力増やしたからな。クックック」 一人モニター前で笑みを浮かべる。俺の描くイラストは(断然!女の子)色々“萌え”に 走ろうとして失敗していて(そこが問題じゃね?とよくツッコミを受ける。)それならば エロで逝こう!!とちょいエクスタシー!! 「キャーッ!の〇たさんのエクスタシィ」 なんてくらいのお茶を濁したもんを時々投稿している。サイトによっては18禁の申し立てや運営から不健全指定を受ける事もあるが、まぁ、大丈夫だろう。指定要項を全て入力した指がハッシュタグ欄で止まる。18禁指定をつけるべきか…少し考えた後に、何も付けない事を選ぶ。 「全世界のアニメ、漫画、同人を愛する!おっきなお友達に小さいお友達に おじいちゃんっ!?えっ!?おじいちゃん!!老いも若きもの諸君!に発信。 こーゆう世界もあるという事も!記憶に焼き付けておけい!ハッハッハァ」 PCのエンターキーを威勢よく押す。後は送信後の画像を確認するだけ… 「この画像を送信しますか?」 モニターに映し出された確認文に首をひねる。 おかしいな?いつもならすんなり「投稿完了」の表示だが?確定押し忘れ?エラー?画像サイズ大きすぎた?もう一度確定キーを押す。 「本当に送信しますか?」 「あったりめぇだろ!ロン持ち!!ロン持ちィ!!」 右手のひとさし指に全身全力を込めてキーを押す。「送信完了」の文字を見て一安心と同時に俺の部屋(実家暮らし2階)の窓をぶち破り、黒ずくめの特殊部隊の恰好をした人間が突っ込んできたー!!…  「おい、母ちゃん!!大変だ!俺の部屋にスワットが!?いや、サット?シットゥ?が 飛び込んできやがった。ハウぁッ!?しまった今日は両親出かけてて留守!凄いラブコメシチュなのに!自宅にスワット!?クッソウ!」 俺の無駄に解説トークの下で、当のスワット隊員みたいなのは布団の上でもがいている。 狭い所に飛び込んだせいで腰でも打ったのだろう。小声で悪態をついている。これを好機と素早く1階に駆け下りるも、下も既に武装したスワット隊員が所狭しとこちらに銃を向けていた。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加