同人野郎のデイドリーム編

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「陸に空が塞がれたか?なら、海はどうだい?」 叫んで、近くの川に飛び込む。ちょっと長丁場だが、海に続いてるよ!ちゃんと! 息を吸い深くに潜る。薄暗い水中をヘリのライトが照らし、こちらにゆっくり進んでくる 鋭い歯ギッシリ大口開けの不気味な黒目をしっかりと映しだす。 (体調8メートルばりのホオジロザメ?嘘だろ?) てっきり可愛い人魚がくると思った。昨今の現象を鑑みても当然だ!自分達の フォトグラフとも言えるイラスト投稿がエロばっかりで異議申し立てをしたとしたら、 怒り心頭の怒っててもカワエエ彼女達が俺達を狩りに来ると思ったのに…読んでる皆ぁ!どうやらガチの奴しかこねぇ流れだ~!!すまーんと謝ってる場合じゃねぇ!巨大な顎が目の前に迫ってる。サメは獲物を食う時、目が裏返って瞳が見えるらしいが、本当のようだ。お役所仕事の役人みてぇな冷たい目が俺を捉えて離さない。全く照れるね。ニヤリと口を ゆがめ、そのまま相手に向かって突っ込む。決め台詞は有名なサメ映画の初版翻訳の台詞をそのまま使用。 「笑え畜生(水の中では何も聞こえないか…)」 サメの口眼前で体を丸め、そのまま飲み込まれる。相手の歯が合わさり、口の中が真っ暗になるが、構わない。俺は素早く口腔の中で丸めた体を伸ばし、割りばしのつっかえ棒みたいに腕と足でサメのほっぺた部分を、口の中から思いきり突いてやった。外から見たらきっとサメが笑ったみたいに見えるだろう。実際は口の骨部分が軋み、砕け、壮絶なハーモニーが鳴り響いている真っ最中。痛さに堪え切れなくなった奴さんが「もう勘弁。」とばかりに俺を吐き出し、そのまま泳ぎ去っていく。このまま水中を進んで逃げたいが、他にサメがいて同じ手が何度も使えるとは思えない。俺は素早く土手に這い上がる。 「撃て!」 待ってましたとばかりに銃弾の雨とサーチライトの明かりが土手に降り注いだ。走る俺の後を素早く追いかけ、背中のすぐ後ろを弾が掠めていく。何処かに遮蔽物が、身を隠す場所がなければ、そろそろ弾が当たる。確実に!焦る俺の耳に花火のような打ち上げ音が響き、土手の上空に照明とは違った光が上がる。 「迫撃…」
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