第一章 水郷公園

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 大体、自由研究というのだから、一人一人自由に研究させれば良い物を、担任の先生が 「一人にしたら、やって来ない奴ばかりになるだろ。だから、最初っからグループでやる ことにしとく方が良いんだ」  といって勝手にチーム分けをしてしまった。 「何で女子と組まなくちゃいけないんですか」 「私だって男子と組むのはいやです」  全部が男女混成チームだったので文句を言う生徒が続出した。  けれど 「そりゃな。女子の方が真面目だからだよ。男ばかりだったら、やっぱり何もできません でした、ってことになるだろうが」  という先生の言葉に押し切られた。  でも先生の言ったことは図星だった。  ぼくとコジが何にも考えていない間に、マサミとサヤが相談して今度の水郷公園行きを 決めたのだ。だから、いま四人して隣町までサイクリングということになったのである。
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