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「でも、どうせならきちんと、教えて欲しいなあ。」
「え?何を?」
「私の絵本ですよ、どこがダメなのか、ちゃんと言って欲しいです。」
ぎくりと肩を少し震わせて、そろーりと横目で、わたしを見るマンゲツさん。
マンゲツさん、その反応はどういうリアクションなんでしょう?
「はいはい、私はまだまだですよ、本棚も食べない程の駄作ですよ。」
解ってます、それは書いてるわたし本人が。
私がそう言うと、マンゲツさんは慌てて、「そんな事はないよ!」と首を振った。
「ただちょっと、起承転結が甘いというか、誤字や脱字が多いというか・・・」
「え」
「脈絡が無い時がちょっとあったり、お話なのかなこれ・・・って時が」
「ああ…」
「ああ、時々だよ!ほんの少し!それがちょくちょくあるってだけで!」
一生懸命フォローをしてくれるマンゲツさん。
ごめんなさい、そもそもそれ以前の話だったのですね・・・。
「まず文章を書くという時点で、読み直す癖をつけた方がいいかもしれないね。」
少し間を置いてから、恐る恐る、といった風に言うマンゲツさん。
マンゲツさんは、結構正直にものを言う人です。
動物だから、歯にものを着せたり、ごまかしたりはしないのかでしょうか?
いや、でもこの間、マンゲツさん私の作ったケーキの感想聞いたら、
返答に困って、色々結構言葉を濁してたっけ・・・。
「・・・何?」
「なんでもないです。お皿さげてきまーす。」
時々意地悪なマンゲツさんへのお返しに、ちょっとそっけなく振舞うわたし。
効いてる効いてる、マンゲツさんってば、かなり頑張ってご機嫌取りの準備中です。
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