Valentine’s Day

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 矩斗は優しく笑みを返してくれ、多香子は少し呆れたような表情をしたが、ワンコのようにやってくる美柚を見て笑いを漏らした。  いつものように矩斗に優しく頭を撫でられて、はいと袋を渡される。  受け取った綺麗なブルーの袋の中には、淡い黄色い包装紙で包んだものが見えた。 「わぁ、ありがとう。今開けたいけど帰ってからの楽しみにとっとくね」 「うん。きっと気に入ると思うから」 「ありがとう!! とっても楽しみ」  矩斗に手渡された袋を覗き込み、ふんにゃりと微笑む。 「はい。これ」  その様子を呆れたように、でも優しい眼差しで見ていた多香子からは手作りチョコだ。 「やったぁ。多香ちゃんからもゲット」
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