4.世界の終わりの始まり

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「ところで、ステンド。いいか?」 「どうした?ブログ」  作業を進めるステンドにブログが質問してきた。彼が顔を上げると、ブログは自分の本を開き気になる項目を彼に見せた。 「新参者の私は知らないのだが、“彼ら”は誰だ?各世界の記録を整理していたら、おかしな奴ら見つけた。どうも、私達、〈スロク〉と似ているようだが・・・」 「ああ。こいつらか・・・」  ブログは見せられた本の項目にしかめる。 「やはり、知っているのか?全員、〈スロク〉のマークを持っているから私達と関係あると思っていたのだが・・・」 「気に止める必要はない。こいつらは、ブローワーとは違って私達と敵対する気はない連中だから」 「敵対する気がない?」 「・・・いや、ある意味、ブローワーと似ているかもしれない。こいつらは、元〈スロク〉だったが、各々の“象徴”が故に〈スロク〉を抜け出した連中だ。自分達の力を理解しているから、俺達と張り合おうとはしない。むしろ、世界を滅ぼしてくれている点では限りなく私達寄りだ。だから、こいつらがいても気にすることはない」 「なるほど」  ブログは理解すると本を閉じた。〈スロク〉でありながら、〈スロク〉を離れ行動するグループ。敵対する必要がなければ、意思に留めておく必要もなかった。それよりも、今は一刻も早く理想を叶えることを最優先にすべきである。  自分達の、主でもあるグラスの目的を。
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