三章・呪いの期限

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主人が亡くなったのは午前10時頃。朝食は二日酔いでいらないと言われ、犬を散歩に連れて行って帰ると書斎で死んでいました。 驚いて救急車を呼んだのですが、死んでいるのなら警察に連絡するように言われました。そして、そのメッセージを見て会社にも電話したのです。 「それが伊藤さんへの伝言だと思ったので」 奥さんは僕がタクシーで家の前に着くとリビングに通してそう言った。 書斎では警察官が現場検証をしているので、詳しいことは後で話すと言った。 警察官は奥さんに1時間ほど事情聴取をして、僕にも色々と質問したが会社を解雇されたのと除草剤のボトルが部屋で見つかったので自殺と考えていた。 呪いの自販機で毒の飲料物を飲んで死んだなんて普通は思わない。 しかし、遺体は病院に運ばれ検視される。解剖すれば何か不思議な事実が判明するかも知れない。 警察官は自殺と断定されれば葬儀ができますからと述べ、先輩の遺体をブルーシートに包んで持って行った。
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