四章・呪いの結末

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僕は会社へ戻るとすぐに営業部へ行き、吉田部長に報告した。その時にはもう冷静にその呪いから抜け出す事だけを考えていたのだ。 これは会議室での二人だけでの会話である。 「それで、どうだった?」 「はい。警察が来ていたので、昨日付で退職していた事を伝えておきました」 「そうか。それで恨まれたりしたら困るからな。それで奥さんは何か言ってたか?」 「いえ、気丈に振る舞ってましたよ。自殺と思われますが、葬儀は警察がその判断をしてからになるみたいです」 「まさか彼が自殺するとはな。伊藤くん、ご苦労だった。課長には早めに帰してやってくれと伝えてある」 「はい、ありがとうございます。ところで部長、突然ですがこんな都市伝説を聞いたことありますか?」 僕は呪いの自販機の話をした。飲みながら先輩から聞いた内容そのままに伝えた。 すると部長は初耳だったようで、意外にも真面目に聞いてくれた。 「その毒殺事件のことはなんとく覚えているぞ。それに数年前は缶のフタが取れてゴミで散らばって困ったんだ」 部長は缶のプルタブ式の時代背景まで話してくれた。そして僕は吉田部長が過去の毒殺事件の犯人のわけがないと確信を得た。
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