四章・呪いの結末

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そしてそれから一週間が過ぎたが、僕は何事もなく無事に生きている。きっと僕の一連の行動が功を奏したと勝手に思っていた。 その証拠に奥さんの嫌疑は晴れ、今日田仲先輩の葬儀も無事に終わった、奥さんは普通の笑顔に戻り、もう狂ったような発言も無くなったし、呪いの話などには一切触れることはなかった。 そして僕のマンションの一室には先輩の書斎から運び込んだ本棚の資料がそのまま再現されていた。 僕は呪いの自販機の都市伝説に取り憑かれてしまったのである。 だからひとつだけこの物語の最後に言っておきたい。飲み過ぎて終電に乗り遅れた時、煌々と輝くロシアンルーレットのような自販機には十分注意するように。 おわり
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