僕が辿りついたのはお気に入りのこの店

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二人とも、あまり人の話を聞かないたちらしい。 僕は、思いっきりふてくされていた。 「俺は人に教えることには向いてないんだ。けれどもお前はここまで育ってくれたよ。あとはこの世界のしきたりを覚えたり、自分の力で実践して行くんだ。いずれお前の噂が俺の所まで届いたら会いに来るからな」 「師匠~!」 僕は、不本意だがべそべそと泣いてしまった。 「でかいなりしてメソメソするな。お前が有名になった暁には『これがワシが育てた弟子じゃあ~』とか言って自慢するからな。お前、他人のふりなんかせずに俺を歓待するんだぞ」 そう、これが僕の師匠だった。 どちらかと言えば、もう既に他人のふりをしたい。
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