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 ローランディアとはまるで違うしくみ。 「魔法が使えない奴らは傭兵とか、冒険者とか、体を張る危険な仕事をするしかないのさ」 「でも、冒険者って、剣も魔法も使えるはずだよね」  吟遊詩人が歌う、物語の主人公のような。 「は、それはごく一部の、凄腕のやつらだけだよ。  ダーラムシアの向こうの端、魔の大樹海やダンジョンで活躍してる、超一流のやつら。  こっちに流れて来るのは、魔力の少ない土地で、体力だけで稼ごうっていうはぐれものばっかりさ」  だから、とサラは続ける。 「魔力の多いダーラムシアの王族にとって、魔力の使い方はとっても大事なことだ。  自己流で変な癖がつかないように、学園に行って、しっかり基礎から学ばなきゃいけない」  なんだか大変な事になった、とノアの不安は増すばかり。
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