#2:お嬢さまの悪いクセですよ *執事くん*

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「あの……、執事く……ん」 「はい?」 「痛いとか、そうじゃなくって……。わたし……」 ドキドキしすぎて倒れそう! その言葉すら、恥ずかしく言えないし……。 体が熱いよ。 耳たぶまで真っ赤になってるのが、自分でもよくわかる。 生まれて初めて体験する感情と甘い衝撃に、どうしたらいいのかわかんない。 「あっ!ごめんなさい、お嬢さま!」 「……」 「でも、あの……」 「…………」 「お……、終わりました」 部屋に漂う大人びたムードを払うように、執事くんが急いでわたしと距離を置く。 その微妙な空気に耐えられなくって、わたしは頭へと手をのばした。     
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