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「あの……、執事く……ん」
「はい?」
「痛いとか、そうじゃなくって……。わたし……」
ドキドキしすぎて倒れそう!
その言葉すら、恥ずかしく言えないし……。
体が熱いよ。
耳たぶまで真っ赤になってるのが、自分でもよくわかる。
生まれて初めて体験する感情と甘い衝撃に、どうしたらいいのかわかんない。
「あっ!ごめんなさい、お嬢さま!」
「……」
「でも、あの……」
「…………」
「お……、終わりました」
部屋に漂う大人びたムードを払うように、執事くんが急いでわたしと距離を置く。
その微妙な空気に耐えられなくって、わたしは頭へと手をのばした。
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