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毛先が絡まってボサボサだった髪が、編みこみのアップスタイルに変わってる。
たった数分で綺麗に整えられて、わたしは驚きながら執事くんへと振り返った。
うつむきながら頭をかいてる。
柔らかそうな茶色の髪が、おもしろいぐらい乱れてく。
ちょ……、ちょっと、なによ!
わたしのこと、あれこれ注意しときながら、執事くんだって頭をかくのがクセじゃない?
それに気づくと、カチカチに硬くなった体から力が抜けた。
「執事くん。また、お願いね」
「えっ?」
ボサボサ頭で執事くんが答える。
わたしより6歳も年上のはずなのに、なんだか可愛く見えるから不思議。
思わずクスリと笑っちゃう。
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