#2:お嬢様の悪い癖でございます *執事さん*

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「お嬢様。テスト勉強、お疲れ様でございます。エビとマッシュルームのビスクをお持ちしました。お嬢様のお好きなスコーンもございますので、休憩に致しましょう」 「あ…、ありがとう」 気遣うように話す執事さんに、ビクビクしながらお礼を言う。 この1時間、『あぁ~』とか『うぅ……』ってうなってただけで、勉強なんか進んでないよ。 なんだか申し訳なくなってきて、わたしは顔を隠すようにして頭をかいた。 「それは、お嬢様の悪い癖でございます」 執事さんがピシャリと言う。 鋭い口調に驚きながら頭から右手をおろすと、すぐ目の前に執事さんが立っていた。 「ちょっ……!」 いつの間に、こんな近くに寄ってるのよ!? 戸惑いながら、執事さんと離れようとする。 その瞬間。     
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