#2:お嬢さまの悪いクセですよ *執事くん*

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なんてことを思ってたら、トントンってノックの音が聞こえてきた。 あわてて姿勢を正して、教科書を引き寄せる。 「はぁ~い」 って返事をしながらドアを見ると、執事くんと目があった。 「お嬢さま。夜遅くまで、勉強お疲れさまです。夜食に低カロリーのクッキーをお持ちしたので、休憩にしませんか?」 「う…、うん」 笑顔の執事くんに向かって、あいまいにうなずく。 この1時間、『あぁ~』とか『うぅ……』ってうなってただけで、勉強なんて全然進んでない。 それなのに、ニコニコ笑顔で見つめられるなんて、心苦しいよ。 わたしは執事くんの視線から逃れるように顔を伏せながら、頭をかいた。 その瞬間。     
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