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「お嬢さま、それはダメです!髪が傷んでしまいます」
あせった様子で、執事くんが言う。
急に大きな声をかけられて驚きながら執事くんをうかがうと、髪を触るわたしの手をとがめるように見つめてた。
「やだなぁ、執事くん。頭をかいただけじゃない。大げさだな」
「大袈裟じゃありません。困った時に頭をかくのは、お嬢さまの悪いクセですよ」
苦笑しながら話すわたしとは違い、執事くんの表情は真剣そのもので変わらない。
っていうか、そもそも、わたしって頭をかくのがクセだったの?
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