#2:お嬢さまの悪いクセですよ *執事くん*

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「お嬢さま、それはダメです!髪が傷んでしまいます」 あせった様子で、執事くんが言う。 急に大きな声をかけられて驚きながら執事くんをうかがうと、髪を触るわたしの手をとがめるように見つめてた。 「やだなぁ、執事くん。頭をかいただけじゃない。大げさだな」 「大袈裟じゃありません。困った時に頭をかくのは、お嬢さまの悪いクセですよ」 苦笑しながら話すわたしとは違い、執事くんの表情は真剣そのもので変わらない。 っていうか、そもそも、わたしって頭をかくのがクセだったの?     
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